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姫日記

恋する気持ちを持ち続けていたい姫の日記です。

「ちゃんと出来なくてごめんね。」
今日、唐突にひろが言った。

体調が悪くて昨夜熟睡できなかったという
ひろを眠らせていた時のこと。

「僕は君のことが大好きなんだ。本当に好き。
なのに、僕は君をちゃんと抱くこともできない。
それが、歯がゆくてしょうがないんだ。」


ひろの病気以来、確かにセックスの頻度は激減した。
いざ、したとしても途中で終わってしまうことも多い。
セックスが愛情のものさしであるような気がして
ひろがその気にならないのが、切なく感じることもあった。

そのことで、たびたび尋ねてみた。
「僕だってしたいさ。でも・・・」
体の不調が気になって、萎えてしまうという。
手術後からしたら、随分と良くなっては来たけれど、
まだまだ日常生活の面でも制限はある。
セックスだって、仕方のないことだ。

姫が憂える以上に、ひろが憂えているのだ
ということを知った。

「明日は朝から調子が良かったらバイアグラ飲むから。」

「そんな・・・いいんだよ。
姫はひろとこうしているだけでいい。」

「僕が君を抱きたいんだ。」


しばらく眠って、目を覚ましたひろはこうも言った。
「今度、Hに、あいつに言ってやって。」
Hとは、ひろの主治医の名だ。

「何を?」

「君が一番被害を被っているんだから。」

「アハハ・・・ホントだよね。」

ひろが吐血して緊急入院してからちょうど一年が経つ。
ひろと姫の関係は、セックスに反比例して、
より濃く、深くなった。

姫が触れば、いつでもどこでもすぐに反応して
「硬くなっちゃった・・・」
と、ゴソゴソと位置をずらしていたのが懐かしい。
あんなにたくさんしていたひろとのセックスが懐かしい。
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