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姫日記

恋する気持ちを持ち続けていたい姫の日記です。

(2012年6月16日の記事)

ひろが退院した。
けれども、これから向き合っていかなきゃ
いけないことがいっぱいだ。

「金曜日に退院する」とは聞いていたけれど、
帰ってきたら連絡してくれるとか、
会うなどという約束はしていない。
期待半分、諦め半分、待つとはなしにひろからの連絡を待った。
仕事終わりのミーティングの後、スタッフと雑談中
ひろから電話が入った。

心の中で歓声を上げ、満面の笑みを浮かべた。

「僕ね、もう退院してお店にいる。」
姫がもう仕事が終わったことを告げ、ひろと落ち合った。

車でホテルKに向かう。
金曜日はこのティールームでお茶を飲むことが多い。
ひろとここに来たのは2週間ぶりとなる。

奥のテーブルに並んで座った。
「紙とペンある?」
ひろが姫に尋ねた。
「紙?」

ごそごそとメモを取り出そうとすると、ひろが言った。
「君に説明しておこうと思って・・・」

その言葉で身体がこわばった。
そしてメモではなく
スケジュール帳のノート欄を開いて、渡した。

「僕の病気のこと。聞きたくない?」
「・・・」姫は黙って首を横に振った。

「泣いちゃだめだよ。」ひろの表情は穏やかだ。
そしてひろはノートに図を描きながら
事細かに説明をしてくれた。

その説明はあまりに衝撃的で、姫は言葉を失った。
ひろの表情は相変わらず穏やかで、
今後のことについて聞かせてくれた。

「そういうことだから。」

「姫はそばにいてもいい?いて欲しい?」

「いいさ。いて欲しい。いてくれる?」

「うん。」

「姫は必要?姫がいてよかった?」

「良かったよ。君がいなかったら・・・」
ひろは気丈だった。

「・・・君は綺麗なんだから。
だからいつも綺麗にしていなさい。
綺麗な人は綺麗でいる義務があるんだよ。
輝いていて。僕も輝くから。」

そう言われて、我慢していた涙があふれこぼれた。

「泣いちゃだめだって・・・」
ひろは指で涙を拭ってくれた。


楽観はできないけれど、ひろはこんなにも気丈なんだもの
悲観なんてしない。姫はひろと生きていく。
今は、強くそう思っている。
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