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姫日記

恋する気持ちを持ち続けていたい姫の日記です。

土曜日の朝、電話があった。
「今から散発してくる。姫ちゃん、午後からデートできますか?」

金曜日の夕方に沖縄出張から帰ってきたばかりで、
いつもならデートの約束は水曜日にはするのに、
今回は何も約束をしなかった。
でも、彼が何も考えていないわけはないと、

私からは何も言わず、ただ待っていた。


やっぱり…ちゃんと考えてくれている。
良かった、グズグズ言わなくて。
胸をなでおろして、午後、
いつもの待ち合わせ場所に出掛けた。


パスタ屋さんでランチをし、
それから少し気になっていた酒蔵見学に行った。
霧雨の降る中、案内役の女性のあとをついて、回る。
日本酒の甘い香りがただよい、
工場の設備にはワクワクした。

山田錦を6割も精米するんですよ…
そういって見せてもらった酒米は小さな粒になっていた。


舐める程度に試飲をして
(Nちゃんはドライバーなので私だけ)
お土産を買って、帰途に就く。


待ち合わせ場所の大型ショッピングモールに到着すると、
Nちゃんはエンジンを切り、降りるのだということが分かった。
車から降りると、手を差し出すNちゃん。
(先日、私が言ったことを学習している)


向かったのはアウトドアショップ。
そこで、Nちゃんはアウターを探していた。
私もそのお店が割と好きで、Nちゃんと離れて物色する。
そしてノースフェイスのコーナーで、
とても可愛いパーカーを見つけた。

「わぁ、コレ可愛い!!可愛くない??」
手に取って、Nちゃんに見せた。

「ほんとだね。可愛いね。」

グレーのパーカーのフード部分に
大きくロゴが刺しゅうされている。
フードの紐は刺しゅうの色と同じパープルだ。

「欲しいなぁ~…どうしようかな…」
私は独り言のようにつぶやいた。
ここは私の家から10分ほど。
またあとで来て、それで買ってもいいかなと思った。

「姫ちゃん、着れる?」
Nちゃんが怪訝そうに言った。
そのパーカ―はMサイズだけれど、相当コンパクトな
作りになっていた。見るからに小さい。

「失礼な!」

いやいや、いくらコンパクトな作りになっていても、
私、着れますから!

「着れる?ほんとに?」

「Nちゃん、超失礼!!
うーん…やっぱ可愛いよね、コレ。どうしよう。」

そう言いながら、名残惜しそうにしていると、
Nちゃんはそのパーカーを取り上げ、
「じゃあ、オレのと一緒に買おう。」

そしてスタスタと歩いて、彼が目星をつけていた
アウターの売り場に行った。

「え?え?」
Nちゃんの真意が分からず、ドキドキした。

「Nちゃん…いいよ…」

「姫ちゃん、欲しいと思った時が買い時だよ!」

そしてレジに行ってお会計をした。
「別々に包んでください」と言った
Nちゃんの言葉が胸に痛かったが。


「Nちゃん…ありがとう…ほんとにありがとう。」

「いいえ、どういたしまして。」

「ほんとにありがとう。」

「オレも可愛いと思ったから。姫ちゃんに似合うなって。
オレがいいと思わなきゃ買わないよ。」

「うん…すごく嬉しい。ありがとう。」

「でも、ほんとに着れる?レシート渡す?」

「もーっ!!!」



というわけで、唐突に
Nちゃんにノースフェイスのパーカーを買ってもらった。



…でもね、実は、
「可愛いなぁ、どうしよっかなぁ~」と
言いながら、私は考えていた。

(一緒にいるのが旦那さんだったら
「しょうがないなぁ、買ってやるよ」とか言うんだろうな)って。

そんな私の心の中の独り言を
Nちゃんが読み取ったかどうかは分からない。

けれども、彼の私に対する気持ちを感じて
とてもとても嬉しかった。
決して安い買い物ではない、それを唐突に買ってくれるなんて。

きっと、彼も同じく
(これが奥さんだったら、「買ってあげるよ」
って、言いたくなったんだろうな)って。


だから余計に嬉しくて、一人微笑んだ。



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