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姫日記

恋する気持ちを持ち続けていたい姫の日記です。

ひろは時々、おかしくなる。
俺様スイッチが入ったり、意地悪になったり
わざと分からない振りをしたり、とにかくイケスカナイ。

そういうことをこれから「バカの発作」と呼ぶことにした。

昨日、「バカの発作」が起こった。

長くなるが、書き記す。


昨日の夕方のこと。
ひろをお迎えに行った。

「どうする?」

「映画っていいのやってる?」

調べると『リンカーン』がちょうどいい時間にある。
近くなら2時間後。少し足を伸ばしたところにある
シネコンなら1時間半後に上映開始。

「近くのほうがいいか。じゃあメシ食おう。」

「どこで?」

「イタリアンでもいいし。中華でも。」

「お昼は洋食だったし、和食にしようよ。Cとか。」

「Cはちょっと・・・」

「そうなの?何だ・・・」
前日のお昼にCに行き、”今度、夜、来ようね!”と
ひろが言っていたのだ。だから、あえて姫はCを挙げた。

「Cみたいな店はお酒を飲まないといけないから。」

「は?そんなこと全然ないから!意味分かんない。」
Cは飲み屋ではなく、家族向けの料理屋さんだ。
団体の宴会もやるような大きなお店なのでお酒は
提供はしているが、特段、お酒を飲むお店といった
感覚ではない。

「そういうものなんです。」
と、ひろはきっぱり言う。

「だってさ、そんなこと言ったら、前に行った
ちゃんこ屋さんだって・・・あそこはいいわけ?」

「あの時もいたたまれかった。」

「今、イタリアンって言ったよね?
イタリアンだって、フレンチだってワインがあるよ?
ワインを出す店はいいんだ?」

「いや、ワインだってそうだ。」

「訳分かんない。今は、ひろは体調が良くないわけでしょ!
お酒の事なんか、全く考えなくてもいいわけ。
それに、和食のお店に行って、お酒を頼まなくても
全然いいの。そんなこと気にしなくていいんだって!!!」

「そういうわけにはいかない。僕は気にする。」

「気にしなくていいの!しないで。するな!!」

「僕は宿屋の息子だから。」
出た・・・ひろの常套句。
ひろは老舗の旅館の次男坊だ。(すでに廃業したけれど)
宿屋だからこそ、商売屋だからこそ、
そういうお店でお酒を飲まないのは失礼だと言う。

何と馬鹿馬鹿しい。

もちろん、バーでお酒を飲まないのもどうかと思う。
けれど、単なる和食のお店だ。
飲み屋街にあるわけでもない。

今まで何にも言わなかったのに
昨日になって、突然そんなことを言って
支離滅裂な理論を展開し始める。

「姫と一緒のときはそんなこと思わなくていいの。
思わないで、ってか、思うな!!!」
姫は声を荒げた。

ひろはため息をつきながら、ひどく冷たい表情で
こう言った。
「君とはどうも感覚がズレてるんだよなぁ・・・」

「ひろと感覚が合う人間なんてどこにもいない!!」

「ねぇ、ねぇ、どうしてそんな大きな声出すの?」

「ひろが訳分かんないからでしょ!」

「とにかくお酒を出すような店には行けないの。」

「じゃあ、どこにも行けないね。ひろとはこれから
ファミレスしか行けないね。ファミレスだってお酒あるし。」

「ああいうところはいいんだ。まぁ、いいよ。
君の好きなとこに行って。はい、早く車出して。」

「いやだ。行き先決まってないのに、車出せない。」

「君の好きなお店にいけばいい。」

「文句言うでしょ。」

「言わないから。」

「言うもん!!だったらもうどこにも行かない。
食べない!!!」

そして姫は車を発進させた。

「どこに向かってるの?」

「お部屋。」

「食べないの?」

「食べない!!」

「何でこうなるのかなぁ?」

「ひろがバカだから!!!」

そして、お部屋の駐車場に着くと
ひろはドアを開け降りながらこう言った。

「僕、一人で食べに行って来る。」

背中を向けるひろに走り寄って
腕をつかんだ。

「どうして行くの~!!行かないで~」
絶叫した。

「君が行かないなら、僕は一人で行く。」

「この辺にはお酒出す店しかないよ。
お酒飲めないでしょ?
そんなに飲みたいなら、飲んで死んじゃえばいい!!
そうだ、死ぬまで飲んじゃえ!!!!」
さらに姫は絶叫した。
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