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姫日記

恋する気持ちを持ち続けていたい姫の日記です。

ずいぶん前にNちゃんにお願いをした。
「Nちゃんの匂いのするものを私にちょうだい。」と。

私は彼の匂いを嗅ぐのが好きだ。
ぎゅっと抱きついて、首元に鼻をこすりつけるようにして
Nちゃんの匂いを吸い込む。
「クンクンするの好き?」
「うん。好き!」
「くさい?」
「ぜんぜん。」

Nちゃんは汗臭くもないし、独特の男臭もしない。
ほんのかすかに、体臭を感じる。
Nちゃんのその匂いを嗅ぐと、ものすごく幸せな気持ちになる。
だって、すぐそばに感じられるから。

「何がいいかなぁ。枕カバーとか?」
「うん!」

そう約束したものの、Nちゃんはデートのたびに
そのことを忘れてしまっていた。

毎回、がっかりしては、結局、その程度なんだと
切なく思って、もう口に出すのはやめよう。もうあきらめようと心に決めていた。


昨日、デートの待ち合わせで、彼の車に乗ると、
彼は後ろの席から何かを取り出して、私に差し出した。
「はい。」
ジッパー付きの袋に入ったオフホワイトの布。

「わぁ!覚えてたの?もう忘れてるかと思った。嬉しい!」

「覚えてたよ。一か月洗ってないよ。でも、匂いしないよ。残念ながら。」
Nちゃんは残念そうに私を見た。

「ありがとう。嬉しい・・・」
私はすぐにバッグにしまった。


帰宅して、バッグから取り出したが、ジッパーを開けるのが
何だかもったいない。
自分自身がキレイになってからでないと、匂いが混ざるような気がしたのだ。

だから、入浴して、すっきりとしてから、封を開けて
枕カバーを取り出して、思いっきり吸い込んだ。
目を閉じながら、息が止まるくらい吸い込んで、
そしてゆっくりと呼吸を整えた。

Nちゃんの匂いだ。
Nちゃんの体温を感じながらクンクンしている時と同じ匂いがする。
Nちゃんの匂い・・・
そう思ったら、つい笑みがこぼれた。
嬉しくて、嬉しくて。


Nちゃんの匂いを何度も何度も吸い込んだ。
過呼吸になるくらいに。

そして、Nちゃんの匂いのする枕カバーを抱きしめて眠った。
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