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姫日記

恋する気持ちを持ち続けていたい姫の日記です。

姫の仕事が終わって、いつものコーヒータイム。

ホテルCのティールームのスタッフは
しばしばひろのお店にお客様として来るようだ。

「こないだはどうも。美味しい食事で・・・
私には敷居が高いと思っていたんですけど、また行きます!」
ホテルウーマンがひろに話しかけた。

「また、ぜひ。絶対ね。お待ちしてます!」
と、ひろ。
営業スマイルで、これでもかというくらいの愛想を振りまく。



「調子いいんだから、いっつも・・・女の子には。」
姫がつぶやくと、

「当たり前じゃないか。」

「だね。お客様は大事にしないと。
でもさぁ、女の子のお客様には本当に調子良さそうだもんね。
姫に意地悪したりするひろとは全くの別人だよ。
あんなふうに、お店でひろに対応されたら、普通、みんな
コロッと騙されちゃうよね。『Sさんて、いい人。
穏やかで楽しくて、大人だわ。』って」

現に、姫だって最初はひろがこんなにもワガママで
意地悪で、短気で、結構攻撃的だとは思いもしなかった。
酸いも甘いも知り尽くした懐の深い大人だと信じて疑わなかった。


けれども、実際は全然違う。

姫は、お店のお客さん役で演技をしてみた。
「ねぇねぇ、Sさんってさぁ、独身って言うけど
一度は結婚を経験してますよね?」

「はい・・・あの、2回。」

「やっぱり・・・絶対離婚経験者だと思いました。
女性が寄ってきそうだから一度は結婚してると思ったんです。
でも、結婚生活を継続させそうにない人だなぁって思ったの。」

「アハハ・・・あなたみたいな人と出会っていたら
僕は一度の結婚で済んだのに。」

「アハハ・・・うまいことおっしゃって!
ほんと、調子いいんだから~みんなにそう言ってるんでしょ。」

「君だけだよ。君と最初にもっと早く出会っていれば、って。」


姫はお客様役の演技をしてただけ。
ひろは調子を上げて合わせていただけ。


ひろの言葉に姫は何の反応もせず
何の言葉も返さなかった。


過去はやり直せないから。
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