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姫日記

恋する気持ちを持ち続けていたい姫の日記です。

「昼飯食おう。」

日曜日、ひろのお店はお休み。
姫も一日出ていられるように、家のことも済ませていた。

「どこに?」

「Bに。」
ひろは海辺の町の名を挙げた。

「B?!で、Bのどこに?」

「ホテルでもいいし。」

「いいし?」

「別のとこでもいい。」

「それじゃあ分かんないよ。何を目的に
Bに行きたいのか。」

「最近、釣りもしてないし。海に入ってもいいし。」

「こんな炎天下に?日光アレルギーの私を連れて?
しかも水着も持ってないのに海に入るの?
何の支度もなしに?」

「いや、別にいいんだ。」

「訳分かんないよ。ひろが行きたいところを
否定しているわけじゃないんだよ。
それならそうと、心づもりもあるし、
支度だってしておかないといけないでしょ?」

「そりゃそうだ。じゃあ、Sに行こう。」
そして、ひろは郊外の地名を挙げた。

「S?どこに?」

「いや、やっぱりあれを食おう。シュラスコ!」

「ごめん、シュラスコはちょっと・・・」

「君の誕生日がもうすぐだから、プレゼントを
買いに行きたいんだ。でもずっと考えてたんだけど
思いつかなくて。何週間も前から考えてたんだよ。」

「で、?Bなの?」

「いや、そういうわけじゃないけど。海に行きたいなと
思ってさぁ。」

「あのさ、いつもいつもお願いしてるけど、
行く場所によって色々支度が必要なことってあるじゃない。
ちゃんとお化粧してくるとか、ドレスアップするとか
逆にアクティブな格好をしてくるとか、たくさん歩くから
ヒールの高い靴は避けるとか、ジーンズにするとか
そういう色々な準備ってあると思わない?」

「僕は君がどんな格好でも気にならない。」

「ひろの問題なんじゃなく、姫の問題。」

「そうか、そうか。」

「それに、下調べすることだってあるじゃない。
そのお店は予約なしに入れるのかとか、
アクセスはどうかとか、どのルートを通って行こうとか。
ひろはいつも行き当たりばったりでいいって言うけどさ
行き当たりばったりに適したことと、適してないことが
あって、大概、今まで失敗してるでしょ?学習してよ。」

「何か、僕責められてるみたい。」

「そうじゃない。そうじゃなくてね。
少しは姫の準備のことも想像してほしいだけ。
少なくとも思いついたときに連絡してくれれば
いいだけじゃない。朝起きた時でもいいんだよ。
そしたら、いくらでも対応できるのに。
有意義じゃん、そのほうがずっと。」

「僕、考えられないよ。」

「分かってる。だから、全部姫が考える。
ひろは何にも考えなくていい。情報だけを
姫に与えて。そしたら、全部姫が考えるから。
任せてくれたらいいんだから。」

「うん。わかった。じゃあ、Gホテルでまず飯を食おう。」


何でいつもこうなるんだろう・・・
ひろはものすごく勝手で我儘だ。

出掛けると思ったら、何もしたくないと
一日中ベッドにいるし、かと思えば、
突然海に行きたいと言うし。
いきなり、「今から銀座に行こう」と
言われたことだってある。

さすがに、近所のスーパーに行くような格好で
しかもすっぴんで銀座には行けないよ・・・


そんなことがひろには全然分かってもらえない。




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