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姫日記

恋する気持ちを持ち続けていたい姫の日記です。

私はいったいどうしたいのか、
どこに向かおうとしているのか。

考えれば考えるほど分からない。
分からな過ぎて、考え過ぎて吐き気がする。

Nちゃんのことは好きだ。大好きだ。
この先も一緒に居たいと思っている。 
けれど、「彼でなくてはならないのか」と 
問われたら、答えに詰まる。

そうすると、「Nちゃんじゃなくて良いじゃん」
という答えにたどり着く。
そこの堂々巡りを、
もう何回も何年も繰り返している。

だからといって、何の決断も出来ない。
彼と別れることなんて、
考えただけで恐ろしい。

けれど、それは、
孤独と天秤にかけているからそう思うのか。

もう全然分からない。
分からなくて思考が停止する。

付き合ってもう5年半ほど。
短くはない。
簡単に手放せるものじゃない。

5年半の間に多くの変化があった。
お互いの環境が変わったが、
一番は私の離婚だろう。

付き合い始めのころは、
私も彼も「既婚者」で立場は同じ。
私はいずれ近いうちに離婚するとは言ってはいたが。

でも、私の離婚の直接的なきっかけは、
元夫による子供の学資使い込みの発覚だ。

それがなければあんなに慌てて離婚しただろうか。
もしかしたら、まだ離婚していないかもしれない。
それに、私の引っ越しもなかったかもしれない。

私が離婚もせず、引っ越しもしていなければ、
立場も環境も、付き合い始めのころと
ほぼ変わらないだろう。


立場と環境がこんなに変わったせいで、
私が求めることも大きく変わった。


付き合い始めのころは、
毎週末会うというルーティンではなかったし、
平日の夜に「お茶しよう」というのも、
ほとんどNちゃんの気まぐれに任せるだけだった。

それが、今はどうか。
毎週末は一日の大半を一緒に過ごし、
平日の夜は「私の家で」晩ご飯を食べる。


会う頻度も、過ごし方も随分と変わった。

「私の家で」私が作ったご飯を食べ、
彼が片付けをする。
「私の家の」お風呂に入ることもあるし、
どこかに出掛けても、「私の家に」一緒に帰る。

以前のように、彼の車の中で
別れを惜しむこともない。

こないだは私が飼っているイモリの水槽を
洗ってもらった。
腱鞘炎が酷くてガラスの水槽を持ち上げるのが
大変だったから彼に頼んだのだ。

「お安い御用」と簡単に引き受けてくれたが、
これも「私の家」があるからできることだ。



叶ったことがこんなにたくさんあるじゃないか。




私はいったいどうしたいのか。
なにを求めて足掻いているのか。
どこに向かおうとしているのか。



とてもしんどい。


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屈辱的な気分だ。

前にも何度か書いたと思う。
Nちゃんとは身体の相性は良くない。

良くはないが、それでも、
愛する人との交わりは心が満たされる。
それだけで、十分に幸せを感じているのだが、

だが、
付き合い始めの頃から、
この人は淡白な人なんだな、と思うことが
しばしばあった。

定期的に交わりはするけれど、
義務感で交わっているだけに思うこともあったし、
彼の方からものすごく求めてくることもなかった。
どちらかというと、「いつも」私からだった。

そのことで、何度も直接的に会話をした。
私の気持ちも、要望も伝えたつもりだ。

彼は「オレもいつでもしたいよ」
と言う。

けれども、「いつでも」するわけではない。


今までは、「ホテルに行く」という明らかに
積極的な行動があるから、分かり易かったが、
今は違う。
今、私は期間限定の一人暮らしだ。
だから、いつでも、「その気にさえなれば」
交わることのできる環境がある。


なのに、「いつでも」交わらない。

いや、私だって、毎日毎晩したいわけではない。 
それにまだ生理も辛うじてあるし、
他愛ない時間を過ごしたいだけのことだってある。

でも、ただでさえ、
毎日一緒にいるわけじゃない。
週にせいぜい二回くらいしか会ってない。
平日の夜、ご飯を食べて21時過ぎにバイバイ。
週末は昼前から一緒に過ごし、同じく
21時ごろにバイバイ。

この関係で、この頻度は多いほうだとは思う。

でも、「交わる」のは、
せいぜい月に二度。
少ないと月に一度だ。

半日以上一緒にいて、
抱き合い、キスをして、
ゴロゴロすることはあっても、
それ以上をNちゃんから求めてくることはないので
私は意気消沈して、高まりを抑える。

そんなこんなを繰り返し、今に至る。

昨日もそうだ。
きちんと交わったのは今月始めの
初めての温泉旅行でのこと。
何週間経ったのさ…


昨日は「湯豆腐が食べたい」という
彼からのリクエストに応え、
仕事を早帰りして、美味しい豆腐屋に寄り、
スーパーで野菜を買って帰宅した。 

19時過ぎに、デザートのプリンを手土産に
彼が来て、たらふく湯豆腐を食べ、
その後はテレビを観ながら、床に転がった。

すでにNちゃんは眠そうで、
私を抱きしめてキスをし、私の身体を
撫でて触りはしたが、そこまでで、
21時半には立ち上がり、帰っていった。


あぁ…
この何とも言えない消化不良な心持ち。


「お風呂上がりました!」の
呑気なメールに、私は返信をした。



「Nちゃんは私を抱いてくれない」

「いつも抱きたいよ」
にっこりマーク付。

「そんなことない。Nちゃんは、私がいても
いなくてもいいんだと思う」

「姫ちゃんちだと寛いじゃうから
ダメだね。たまにはホテルに行こう」

「うん、、、」

「大好きだよ」
ハートマーク付。

「きっと違うと思う」

「そんなことないよ!」

「そうだよ」

「変わらないよ」
ハートマーク付。


そして、私が
「かわるよ」と送ったら、
彼は諦めたのか、

1時間後に「おやすみ、姫ちゃん」
と絵文字なしのモノクロなメールを送ってきた。



何度も同じことを繰り返してる。
この屈辱的な気持ちをこの先、
私はまた何度味わうのだろう。



これを「性の不一致」と呼ばずしてなんと呼ぶ。


これが夫婦なら、
セックスレスまっしぐらだ。



初めての旅行に行った。
穏やかな旅だった。

行き先は隣県の鄙びた温泉宿。
日程も、行き先も、宿も、
決めたのは全部Nちゃんだ。

まぁ、言いたいことは多々あるが、やめておこう。

雲ひとつない青空、
目的地まではそう遠くない。
途中、日本の滝百選の滝に寄り、
午後3時半には宿に着いた。

こぢんまりした、古い温泉宿だ。
古いが、嫌な感じはない。

フロントでチェックインする彼。
宿帳への記入を求められ、名前を書く。
「お連れ様のお名前も」

おぉ、、、来たか。
Nちゃんは何と書くのだろうか…
ソワソワしながら、彼の背後から横目で見ると、
彼の名字に改名された私の氏名が見えた。

そりゃそうだな。
敢えて、ここで私の氏名を書けば、
「ザ・不倫旅行」間違いなしだ。

普通に夫婦を装えば、誰も何も思わないだろう。
それが自然だ。
私が逆の立場でも、たぶん同じ事をする。

背徳感はあるが、
それでも、私は嬉しかった。
宿の人にとったら、私は彼の妻なのだ。

部屋は狭いが川に面しており、
川向こうには森が広がるだけで、開放的だ。

「50代限定プランでさ、食事が量より質なんだよ。
食事の口コミも良くて。でもさ、年齢確認されなかったよなぁ…」
彼が言う。

「アハハ…それは、ほら、見た目、、、」

「え?」

他愛ないいつもの会話だ。

夕食までの時間、まずはそれぞれ
温泉に浸かりに行った。
残念なことに、貸切風呂はない。 
せっかくの初めての旅行なのに、
お風呂は別々…

仕方ない、Nちゃんのチョイスだから。
そんな条件、夢にも考えなかったのだろう。

量より質の夕食は部屋食で、
誰に気兼ねもなく、向き合って食べた。
仲居さんがお運びしている時に、
ちょうどNちゃんが急須でお茶を入れていると、
仲居さんは慌てて、「私がしますよ!」と言った。

彼はいつでも、何でもやってくれる。
お茶も入れてくれるし、
おひつで運ばれたご飯をよそうのも彼だ。
付き合い始めの頃はそれが新鮮だったな…

食事が済むと布団が敷かれ、
何をする事なくテレビを観た。

午後9時に男女の風呂が入れ替わるということで、
私はもう一度、お風呂に入りに行った。 
Nちゃんは既に眠そうで、
まったりとテレビを観てる。 

9時を過ぎ、Nちゃんは動こうとしないので、
「お風呂入っておいでよ。男女入れ替わったよ」

女性の風呂にしか露天もついてなかったのだ。
9時を過ぎれば彼も露天を体験できる。

「めんどくさいなぁ…」

「入っておいでよ。せっかくだから」

しぶしぶ立ち上がって、彼は部屋を出た。
戻ったNちゃんに私は言った。
「露天は広かったでしょ。」

「うん。広かったし、温度も良かった。
星が綺麗だったよ」

「うん!そうそう、それ、言おうと思ってた。」

あぁ、貸切風呂がないことが恨めしい。

夜もだんだんと更けていく。
ようやくそんな気分になったのか、
Nちゃんは私の浴衣の襟元に手を差し込んだ。

「眩しい、、、」
そう言って彼は灯りを消すと、
いつものように私を抱いた。

途中、私が声を上げると、
「シーっ」と人差し指を口元に当てて、
私を制止する。何度も。
「そんなに声出してないよ」

Nちゃんが果て、コトが済むと、
彼はあっという間に眠りについた。
いつものことだけれど…

静かに寝息を立てる彼の横で、
私は全く眠れなかった。
慣れない環境になかなか馴染めない。
Nちゃんに密着しようとすれば、
無理な体勢で余計に眠れない。

それに、色々な感情が頭の中を駆け回った。

無理な体勢をやめて、離れても、
ふと横を見るとNちゃんがいる。
寝息を確認しては安心した。
寝息さえも愛おしかった。

離れた身体をまた密着させると、
意識してか、無意識か、
Nちゃんが私の身体をホールドする。

再び無理な体勢を諦めて、私が背を向けていると、
寝返りを打った彼が、私に手を伸ばした。

そんなことを繰り返し、
明け方、私はほんの少し眠りに落ちた。

遮光カーテンの隙間から光が漏れ、
階下で微かに足音が聞こえる。

「朝食は何時にしますか?8時か8時半です」

「何時がいい?」

「何時でも」

「じゃあ、8時半で」

Nちゃんは規則正しい生活をする人で、
早起きの人。
私はてっきり早朝に叩き起こされるとばかり
思っていた。

なのに、Nちゃんは静かに寝息を立てている。
私が彼の胸に頭を乗せ首元に腕を巻き付け、
脚を絡ませた。
彼は、私をしっかりと抱き寄せたが、
目は覚まさない。

しばらくすると、ハタと起き上がり、
時計を確かめた。

「姫ちゃん、朝ご飯だ!」

浴衣を整え、寝ぼけ眼のまま、
もちろんスッピンで、食堂に向かった。

「危ないとこだった。
朝ご飯逃すとこだったよ。」

「てっきり、Nちゃんアラームかけてるものと」

「オレ、アラーム必要ないんで」

いつもはアラームもなく、自力で目を覚ます彼。
8時半まで起きなかったのは、私と居たからか…


朝食後にもう一度温泉につかり、
身支度をして、帰路についた。



土日に何もしていなかったから、
早くバイバイなんだろうな、、と思っていたが
昼食をとり、買い物をして私の家に一緒に帰り、
お昼寝をした。

そして、5時を過ぎ、
「明日の支度何にもしてないから…」と
申し訳なさそうに、彼は帰り支度をした。



付き合って5年半、初めて旅行。

「すっごく嬉しかった」とか、
「また行こうね」とか、
そういうものは、一切なく、

始まりから終わりまで、
淡々と穏やかに時間が過ぎた。


ドラマチックな展開も、
感動するような瞬間もなにもなかったが、
いつもの延長線のような時間が、
幸せなのかもしれない、と思った。

夜遅く、
「昨日も今日もNちゃんと一緒にいられて、
嬉しかった」とメールすると、

「楽しかったね」と、
ハートマーク付きで返信があった。

そうか、楽しかったのか。
特別楽しいことをしたわけじゃないけれど、 
Nちゃんも、私と一緒に過ごせたことを
楽しいと感じてくれたのか。


「また行こうね」と、
言いたい気持ちを飲み込んだ。
無理に追い詰めるのも、突き詰めるのもやめよう。

いつか、自然に行ける日が来る。
そうなるように気持ちを持っていこう。