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姫日記

恋する気持ちを持ち続けていたい姫の日記です。

今日も物憂げな一日を過ごした。
色々なことが私の心次第なのだと、つくづく思いながら。

そんなことを抱えながら、部下とランチをとるために
オフィスを出て駅前を歩いていると、数メートル先に目が留まった。
あ、と思って・・・身構え、注視した。

ひろだった。
懐かしい姿だ。

部下の話を聞きながら、視線だけをひろに向けると
「ゲンキ?」と口が動いた。

だから、私は視線と頷きだけを返した。

ただ、それだけ。


もし、部下と一緒でなく、私が一人だったら・・・
話し掛けたり、話し掛けられたりしただろうか。



歩きながら、ふとそんなことを思い、
「元気ですか?」とメールをしそうになったけれど、
そんなこと全くもって無意味なので、早々に頭の中で打ち消した。
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ジタバタしただけの週末が明けて、月曜日。
朝、起き上がることもできず、何も考えたくなくて仕事を休んだ。

罪悪感から逃げるように、ただただ眠った。

彼からは朝早い時間に長文のメールが届いていた。
「オレは姫ちゃんが好きだよ。一緒に居たいよ。
でも、どうしたらいいか分からない。」

どうしたらいいか分からない、だって?
そんなこと私に聞くなよ。
舌打ちしたい気分で、開封だけして、返信はしなかった。

お昼も、昼下がりも、ただただ惰眠を貪った。


夕方、彼からメールが届いた。
「お疲れさま。メール来ないね、、、
仕事が終わって今から帰るね。姫ちゃんも気をつけて。」

一瞬、逡巡して、思い切って返信した。
「私を失いたくないなら、私が大事なら、
今夜、会いに来て。」


私は、賭けに出た。
Nちゃんを試してみたのだ。

これで、「無理だよ」とかえってきたら、
迷わず、「さようなら」と送ろうと決めていた。

しばらくして届いたメールには
「時間が見えたら連絡します」とあった。


・・・私に応えてくれた。
こんなワガママを受け止めてくれた。

八時半過ぎ、電話が鳴った。
「姫ちゃん・・・今、もう家?」

「すぐ来れる?」

「9時にはならないと思う。」

そして、私の自宅近くを指定した。
霧雨の降る中、私は車の中で静かに待った。

ひときわ明るいヘッドライトが私を照らし、
私の車の横にNちゃんの車が止まった。

彼の助手席に乗ると
「来たよ。姫ちゃん。120キロで飛ばしてきた。」

「私が大事だから?」

「そう。失いたくないからね。」

「うん・・・もし、『無理だよ』って言われたら『サヨナラ』って送ろうと思ってた。
そう思った?」

「うん。」

「困る?」

「姫ちゃんが好きだからね。」

そしてポツリポツリと話をした。
手も触れず、体も触れないまま、
彼は難しい顔をしている。

「オレは姫ちゃんに対して何にもしてないかな?
オレはオレなりに努力をしてきたつもりだけど。
でも、姫ちゃんが『オレの空いた時間だけ、都合良く私に与えるだけ』
って言われて、悲しかったよ。」
前を向いたまま、難しい顔のNちゃん。

その横顔が遠く遠く感じられた。
触れたくても触れられないほどに。

しばらく話すうちに涙がこぼれて落ちた。

その涙をNちゃんはそっとティッシュで押さえてくれた。
「姫ちゃん・・・泣かないの。目が腫れちゃうよ。
せっかくの美人が台無しだよ。」

優しく穏やかな言葉にさらに、涙があふれた瞬間、
Nちゃんは身を乗り出して私をきつく抱いた。
「よしよし・・・姫ちゃん寂しかったね。ごめんね。
オレのせいだね。ごめんね。好きだよ・・・」

そして声を上げて泣いた。

「泣いていいよ。」
Nちゃんはそう言いながら、私を力いっぱい抱いた。


心の中に張り詰めた氷が解けて、
こんな不毛な時間があまりにももったいなく感じて、唇を合わせた。


結局、元の木阿弥。


何やってんだか、私。
考え方も違う。
価値観も違う。

お互いを思う気持ちがあっても、
その落としどころが決定的に違う。

何十年もそれぞれの道を生きてきたんだもの。
違って当たり前・・・


その相違をどこで妥協すればいいのか。
私にはやっぱり分からない。


彼とはもう一緒に居られない、諦めようと思えれば、
きっとスッキリと前に進めるだろうに、そう思えない。
だから、今の状況についしがみついてジタバタとする。

それで疲れ果てて、空っぽになる。
ポジティブになんか考えられずに、どんどんと掘り下げてしまう。


好きでもない男に抱かれてみた。
楽しいと思えるかと思って・・・

全然楽しくなんかなかった。
気持ち良くもないし、何の感情も抱けなかった。
心と体を分けて考えることもできなかった。


私、何してるんだろう・・・
何がしたいんだろう。
この半年、私なりに考えて、納得して
考え直して、自分をさらけ出してきたけれど、、、


やっぱりもう、ダメみたい。

悲しく、切ないけれど。
この気持ちは、離れることでしか解消できない。

今なら、まだ傷は浅い。
今朝から出張に出掛けたNちゃん。
「○○に着いたよ。こっちも雨だよ。」
到着のメールがあったのが午前10時ごろ。

お昼にもメールが届いたし、
夕方には「これから宴会なんだ。」とあった。

・・・そしてさっき、10時過ぎ、私が入浴している間に
「宴会終わって帰ってきたよ。」のメールが届いていた。

ほんの10分遅れで
「お疲れさま。おかえり。」と返したのにもかかわらず!!!


彼からのメールはプッツリと途絶えた。

怒りに任せて「キライ、キライ、嫌いだーーー」と
メールをしようと、一呼吸して、ふと気付いた。

そっか、Nちゃんは今朝めちゃくちゃ早起きだったんだ。
5時発と言っていたから、きっと4時ごろ起きただろう。

だから、思い直して、五百万歩譲って、
「Nちゃんなんてキライー、と送ろうと思いましたが・・・
今朝早かったもんね・・・
おやすみなさい。よい夢を!」
と、メールした。


しょうがない、せっかく、今日は独り占めできると思ったけれど、
五百万歩譲るよ。
Nちゃんは明日から出張で遠くへ行く。
「明日は朝5時出発なんだ。」

遠くへ遠くへ行く。

「遠くへ行っちゃうんだね。」

「ちょっぴりね。」

「遠いよ・・・」

「電話もできるしメールもするよ。
心は姫ちゃんのそばにいるから。」



しばらくのメールの後、今、おやすみの電話がかかってきた。
Nちゃんの声を聞くのは、土曜日以来だ。
温かで乾いた声・・・

心が溶けそうで「Nちゃん・・・」と呼びかけた。
「なぁに?」と彼が答えたので、
「呼んだだけ。」と言うと、
「フッ・・・」と彼が笑った。

この笑い方も私は好きだ。


私は、Nちゃんが好きだ。
体が震えるくらいに、涙が出るくらいに好きだ。

出張中もきっと普段と変わりなくメールが届くだろう。
折を見て電話もしてくれるだろう。
どのみち、平日は逢えないから、何も変わらない。

ただ、遠くへ行くだけ。

なのに、どうしてこんなに寂しいのか。
どうしてこんなに愛しいのか。

私はやっぱりNちゃんが好きだ。


「おやすみ。姫ちゃん、ゆっくり休んでね。」

「うん。Nちゃんも。気をつけて行ってきてね。」

「うん。気をつけて行ってくるよ。あっちに着いたら連絡するね。
おやすみね。」


私は彼が好きだ。
昨日はネガティブ全開で、ほぼ一日をベッドで過ごした。
Nちゃんにはメールで
「気分も体調も良くない」ことを伝えると、

当然のごとく「大丈夫?心配だよ・・・」の返信。
「ゆっくり休んでね。」と。

そうか、私を放っておくつもりか。
いや、きっと彼なりに私を静かに休ませようとしているのだろうが、
違う、そうじゃない。そうじゃないんだよ。

「放っておかないでね。」と送信すると

「はいはい。」と返事。

「はい、は一度でいいですから。」と返すと、

「姫ちゃん、ひょっとして結構元気?」と来た。

だから、
「不機嫌の三歩手前くらいです。」と送った。

その後、「たまにはのんびりするんだよ。」と返ってきたので、
「いっつも怠けているから、、、」と送ると、
「そんなことないよ。」の返事。

だから、
「私の何を知っているっていうのさーーー」と返した。

すると、
「姫ちゃん・・・(>_<)」と来たので、

「いや、そうじゃなくて、『姫ちゃんのことは何だって知ってるよ』と、
即答でしょ、そこは。」
と送った。


しばらくアレコレやり取りして来たのがこれだ。
「さっき、姫ちゃんに『私の何を知ってるのさーー』と
言われて何も答えられなかった自分が悲しかった。
オレは姫ちゃんのこと何にも知らない・・・」


何だ、何だ?
何でそうなるの?


一気に面倒になった。
ヤレヤレ・・・
今朝は息子たちにお弁当を作ったものの、
二度寝して、どうしても起き上がれず、
何度もアラームを止めた。

午後から仕事に行こう・・・そう思ったけれど、
結局、急ぎの案件はないし、、、と一日を怠けてしまった。
何にもやる気が起こらない。

モチベーションというか、張り合いが全く失われてしまったように感じる。

以前は違った。


ひろと付き合っているころは、朝がどんなに辛くても
「ひろに会えるから」という思いだけで、何とか頑張って起き上がることができた。
家を出て、仕事に行くことだって、ちっとも辛くなかった。

そう思うと、ひろの存在は私にとって生きる張り合いだった。
今更だけど、事実、そうだった。


今はどうだろう・・・


Nちゃんのことは大好きだけれど、
先のことを何にも思い描けない。
思い描けないというより、思い描いてはいけないのだ。
彼は私のものではない。
きっと、この先も私のものにはならない。


もちろん、ひろだって私のものである保証はなかったが、
いつか絶対という希望を持つことができた。
その希望が私の支えにもなっていた。

その支えを手放したのは私自身だし、
今となってはもう過去のことだけれど。

支えのない人生を生きているのが、しんどい。
こうなればいいな、という夢のような思いを抱けないのがしんどい。



そう思っていると、ますます私の心はざらつく。


Nちゃんに辛い思いを吐露できないし、
吐露しちゃいけない。
何にも求めちゃいけないと、心にストッパーが働く。

私は彼にとって何?
彼は私にとって何?

お互いが都合の良い存在である以上に何なのだろう。

そう思って、ますます私の心はザラザラする。
そして、土曜日。
いつもの場所でNちゃんの車に乗った。

お互い探るように目を合わせたが、言葉は交わさない。
「ん?何?」

「ううん、何もない。」とNちゃん。

いつもはハグしてキスをするのに、そのまま車を発進させた。
向かったのはいつものラブホ。
車を降りて、部屋へと続く階段でようやくキスをした。

部屋に入ると、Nちゃんは「お風呂入れてくる」と
歩き出したが、すぐに踵を返して私に向き直り、両手を広げた。
言葉はないが、目が色々なことを語っている。
すまなさそうな、困ったような、でも、慈愛に満ちた目で。

きつく抱き締められると、Nちゃんの筋肉の硬さを感じた。
それが愛しくて愛しくて何度も背中に腕を回して触った。
腰にはさらに硬いものが当たる。

するりと服を脱ぎ、立ったままお互いを確かめた。
「姫ちゃん・・・ビショビショだよ。」

「Nちゃんもビショビショだよ。」
指が何の抵抗もなく滑るくらいに彼も濡れていた。

湯船に浸かると対面していた私をクルリと回転させ、
背中や首をマッサージして、首筋に唇を這わせる彼。
私は彼の脚を触って、筋肉の硬さを確かめた。
私のお尻には硬いものが当たったままで、そのまま後ろ手に
それを触って上下させた。

Nちゃんは再び私をクルリと回転させ、膝に乗せると
私の腰を持ち上げて、そっと沈めた。
私の芯をNちゃんが貫く。

動くたびにお湯がチャプチャプと音を立てこぼれてゆく。
私が動くのをNちゃんは微笑みながらじっと見ている。
「なぁに?」
「ううん、、、気持ちいい?」
「ん?まぁまぁ。Nちゃんは?」
「オレもまぁまぁ。」
「じゃ、もうしない。」
「なぁんでだよぉ~」

私は彼の発するこの「なぁんでだよぉ」が好きだ。

Nちゃんとの交わりは楽しい。
こうやって意地悪のし合いっこをする。


バスルームを出てベッドに移動して、今度は体全体をからませる。
彼は私の脚を持ち上げ、指を口に含んだ。
生温かな感触が、気を遠くさせる。

そして、今度は脚を開いてNちゃんは顔を埋めた。
私がたまらず彼を引き上げ、両手を広げて求めると、
正常位で勢いよく腰を突き上げた。

私が息を切らしていると、彼は私の横に横たわり、
「おいで。」と、自分の肩をトントンと叩いて示した。
だから、私は体を密着させて、Nちゃんの皮膚感と体温を確かめた。

呼吸が落ち着くと、今度は私が彼の脚の間に顔を埋めた。
「あぁ・・・気持ちいい・・・」
私の好きな声が聞こえる。
「あぁ・・・気持ちいい・・・姫ちゃん、こっちにお尻を向けてごらん。」

そして、69の形でお互いを確かめた。

上になり、下になり、後ろ向きで、Nちゃんは激しく私を突き上げた。
彼とこんなにも激しく交わったのは初めてだ。
格闘技のようにエネルギーを使い果たした。

後ろ向きのまま、Nちゃんは「イっていい?イクよ・・・」
と声を上げて、そのまま果てた。


心は相変わらずザラザラしてはいるけれど、
それはそれか、、、と思いながら、私はNちゃんの腕の中で眠った。


Nちゃんから毎晩、電話が欠かさずかかってきた。
私が返信をしなくても、必ずメールも届いた。

私の心は相変わらずザラザラとしていたけれど、
彼は懲りずに、あきらめずに、私と繋がりを求めた。

木曜日の夜、
「土曜日、逢ってくれますか?」と彼。
それまで、もう無理かなと思っていたのに、
私は「いいよ」と答えた。

金曜日の夜は買い物に出掛けて帰る途中という
Nちゃんから電話がかかってきた。
「今ね、○○で買い物したら、1000円ちょうどだったんだよ。
すごいだろ。」

「そう?」

「すごくない?得した気分だよ。」

「色々買って、消費税も含んで?」

「もちろん。すごいだろ。」

「ふーん、、、すごいかな。」

「だって、1000円ちょうどだよ!!」

喜ぶNちゃんに、何と冷たい反応をした私。
・・・だって、心がザラザラしてるんだもん。
久しぶりのNちゃんからの電話。
ただただ淡々と話した。

彼は言った。
「姫ちゃんはどうしたいか考えて」と。
「オレも考えるから。」

気に入らぬ一言だ。

淡々と話しながらも、心の中でカチンと乾いた音がしたが、
電話を切って、やっぱり思った。

私を想うから、電話をかけてくるのだろうし、不機嫌な私にコンタクトを
取り続けるのだ。私を想うから。

「オレも考える」の前に「オレのせいで姫ちゃんを傷つけたくない」と言った。
ならば、傷つけるようなことをしなきゃいいじゃないか!
私はそう思ったけれど、そういう気が回らないんだから仕方がない。
そこは譲歩するしかないのか。


そして、昨日水曜日。
日中のメールにはやはり一文しか返さず、
一文を返すのが精いっぱいで、私の気持ちは
「やっぱり無理かな・・・しんどいな・・・面倒だな・・・」に傾いていた。

Nちゃんからのメールも徐々にペースが落ちてきた。
そりゃそうだ。私が返さないんだから。

夜になっても一通のメールが来ただけで、
私は現金にも、だんだんイライラしていた。彼からのメールがないことに。
それで、イライラしながらNちゃんからのメールを待っている自分と向き合った。

彼とはもう無理かな、、、という気持ちと、彼を求める気持ちがせめぎ合う。

深夜0時を回って部屋を消灯するとメールが届いた。
「おやすみ。もう寝ちゃったかな。起こしちゃったらごめん。」

「大丈夫。」

「もう眠い?」

「まぁまぁ」

「おやすみを言ってもいいかな?」

「いいよ」

そしてNちゃんから電話がかかってきた。
「姫ちゃん・・・好きだよ。愛してるよ。」
彼は静かにそう言った。

だから「もう一回言って。」と答えた。


彼の言葉は穏やかでなんと静かなのだろう。
改めてそう思って、心が震えた。

「Nちゃん・・・」

「なぁに、姫ちゃん・・・一緒に寝よう。ギューしてあげるからおいで。」


しばらく話して電話を切った。



駆け引きというか、押して引いて。




でも、何だろう。この心のざらつきは。

火曜日も彼からのメールには最小限しか返さなかった。
絵文字もつけないし、「おはよう」、「ありがとう」、「お疲れ様」、
「おやすみ」の一文のみだ。

火曜日の夜、「姫ちゃん・・・」と届いたメールに
返事をしようかどうか迷って「なにかな?」と返した。

すると、「電話してもいいかな?」と送られてきた。
次の一手は電話か・・・

正直、電話で話す気はなかった。
全然気は進まなかったし、話すこともなかったけれど・・・

でも、
こんなふうに私に畳みかけるように何度も何度も
メッセージを伝えてくれる人はいるだろうか。
あきらめずに、こうしてケアをしてくれる人がいるだろうか。
そう思って、「いいよ」と返した。

直後、久しぶりに電話が鳴った。
「姫ちゃん・・・ごめんね。」

「何に対して?」

「全部に対して。電話、イヤって言われるかと思った。」

「うん・・・そう思ったけど・・・」

声のトーンも低く、言葉少なではあったけれど
久しぶりにNちゃんの声を聞いた。


底なし沼のほぼ底辺に居る私が浮上するまでには
至らなかったけれど。
土曜日のことがあって以来、Nちゃんとは危うい状況が続いている。
彼はまさか、ここまでになろうとは思っていなかっただろう。

土曜日の夜
「今、どんな気持ちですか?」とメールすると
「姫ちゃんに逢いたい気持ち」と返ってきたので
「じゃあ、逢いに来れば」と返すと
「行きたいけど・・・今日は行けない。」と返ってきた。

だから
「結局、それが私に対するNちゃんの答えの全てなんだよ」と送った。

「そうじゃないよ。」と返ってきたけれど、
そうなんだよ、結局。

日曜日のメールにはほとんど返信せず、オヤスミメールにも返さなかった。

昨日は他愛のないメールが来たが、
「心が痛いです。私の心を乱さないで」と返した。
「すみません。」と送られてきたけれど、
夕方にも、夜にも甚だ遠慮がちなメールが送られてきた。

なかなかチャレンジャーだな・・・
そう思って、いたたまれなくて、昨夜あの長文のメールを送ったのだ。

「深く反省します・・・」ということは、
やっぱり、そうなのか。
だとしたら、なんと浅はかな、なんとケアレスな。

そんな都合のよいやり方が私に通用すると思っているのか。

そんなことを考えていたら、今朝「姫ちゃん、おはよう。」のメール。
・・・チャレンジャーだけど、まずは落とし前をつけなきゃいけないでしょう。
次なる手は、いかに。
伝えるつもりはなかったけれど、Nちゃんからメールがくるので、
PCでメールを送った。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
壊れない橋をつくるためには。
材料を吟味すること、手順を間違えないこと。
そして、建設途中の橋を丁寧に扱うことが大事。


私は手紙に書きました。
「土日の予定は知らせておいて。その日になってがっかりしないために。」
「いつか予定を立ててデートを。」
「朝から晩までの一日を私にちょうだい。」と。

土曜日の朝、「おはよう」のメールがなくて、
何かあったのかな、と心配していました。

ようやくメールが届いたのはお昼前のこと。
「朝から子供たちと出かけているんだ(^_^;)」

私は、この最後の絵文字 に対して、とてもとても頭に来ました。
頭に来る筋合いがないとしても、頭に来ました。
きっと、私に対するせめてものエクスキューズだったんでしょう。
私にはそう思えました。

そして、エクスキューズと言えば・・・
前日の金曜日の夜、短時間でもいいかな?と私を誘いましたね。
普段なら、疲れているであろう私を気遣って誘わないだろうに、
珍しいな、と思いました。

それで、土曜日のメール。
合点がいきました。
そういうことだったんだな、と。

要するに、「前払いの罪滅ぼし的」な。

そういうつもりは全く なかったのかもしれない。
けれども、私にはそう思えた。

それで、余計に悲しくなりました。
金曜日に逢った時に、なぜ
「明日は朝からお出かけする予定があるんだ。」と言わないのか。
「だから、一日をのんびり過ごしなさいね。」と、言えないのか。


私だって朝からお出かけしたい。
いつか、と思ってずっと待っているのに。

子供さんたちとの2015年の春の一日はかけがえがなく
逃すと二度と味わえないだろうけれど、
それと同じように、私の2015年の春の一日は二度とやってこない。
どちらも同じだけかけがえが ないと思って欲しかった。

私は絶対に壊れない安心して渡れる橋が欲しい。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

しばらくして、返信があった。
「メール読みました。
姫ちゃんを失望させてばかりだね。
深く反省します。」と。


伝えるつもりはなかったけれど、吐き出しちゃった。
私とNちゃんをつなぐ橋は、今、建設途中。
今は仮の橋が架かっているだけなんだよ。

安全で長く渡れる壊れない橋を作るために、
最高の材料を選択しながら、最高の工事をしているの。

仮の橋は負荷が掛かりすぎると、簡単に揺らぐし、
壊れもします。

橋の工事に間違いがあれば、その個所に戻って
どこに間違いがあるのか、工事の方法なのか、
あるいは材料なのかを見極めて、やり直す必要があります。
やり過ごしちゃいけないんです。

安心して長く渡れる壊れない橋を作るために。


橋の両端のどちらかが「もう橋なんて必要ないよ」と
言うかもしれません。
「もう任せてなんかいられないよ」と言うかもしれません。
でも、橋を完成させたいのなら、もっと丁寧に扱わないといけないのです。




私はNちゃんとつながる、壊れない橋が欲しい。




長文のメールを送ると、
「オレも壊れない橋が欲しい。姫ちゃんが必要だよ。」
と返信があった。





今、二人をつなぐ橋の建設は頓挫しかけている。
昨日は早朝から外の現場で仕事をした。
不測の事態も重なって、夕方、仕事が終わるころには
もうヘトヘトで、クタクタだった。

オフィスに戻り、後片付けも終えて帰宅途中、
Nちゃんから「仕事終わって今から帰るよ。」のメール。
私も帰途であることを伝えると、しばらくして再びメールが届いた。
「姫ちゃん、今夜、少しでも逢えますか?」

あまりに疲れていたので、夕食は外食にしようと
思っていたのだけれど、急遽、ありあわせのもので夕食を作ることにした。

「8時から10時くらいまでだけど、いいかな?」
と、彼。

その時間の刻みから、彼の子供の塾への送迎の間なのだろうと
察しがついた。

(ま、時間つぶしみたいなものか、、、)
そんな思いがよぎったけれど、いやいやと頭を振って打ち消した。

結局、待ち合わせたのは8時半。
いつもの喫茶店でコーヒーを飲んで、話をした。
・・・ほんの一時間半。

帰宅してからも、
愛してる、大好きだ、ずっとそばにいたい、、、
そんなラブラブなメールが届き、眠った。



そして、今朝。
いつもは「おはよう」のメールが9時過ぎには届く。

メールがないまま、私はたまった洗濯物を洗濯機に
放り込み、干しっぱなしの洗濯物を畳んで、しまった。

メールはない。


何度目かの洗濯物を干してしばらくして携帯を確認すると、
メールの着信が。時刻は11時40分。
「おはよう、姫ちゃん❤
今日は朝から子供たちとお出掛けしてるよ(^_^;)」


私はめちゃくちゃ頭にきた。
頭にくる筋合いなんてないだろうけれど、頭にきた。

なんだ?この「(^_^;)」は?

そして、思った。
昨日、私がイレギュラーな一日を過ごして、クタクタに疲れていることを
知っていたにもかかわらず、「少しでも逢えますか?」と
無理を承知で尋ねてきたのも、そうか、こういうことか・・・


前払いの罪滅ぼし的な、か。



だとしたら、だ。
Nちゃん、それはあまりにも手順を間違えているよ。
だったら、どうして昨夜のうちに言っておかないのか。
「明日は朝からお出かけするから」と。

なに?「(^_^;)」は?



だから「Nちゃんなんてキライ。」
と、返した。
今朝、Nちゃんからメールが立て続けに2通きた。
どちらも写真が添付されている。

毎朝、おはようのメールが必ず届くが、
写真付きは珍しい。

なんだ??と思って、確認すると
「今から○○の着任式だよ~」
という一文とともに、式典用の正装姿。

もう一通にはメッセージはなく、
制帽まで被ったバストショットの写真。

どちらも、満面の笑みだ・・・

おいおい、もっと凛々しい姿を送ってきなさいよ・・・
心の中で思わずつぶやいた。


お昼頃、「気に入ってもらえましたか?」
ときたので、
「もちろん、気に入りましたよ。」と返した。


せっかくの凛々しい姿、満面の笑みは似合わないでしょ・・・
とは、言えなかった(^_^;)


彼は笑うと笑い皺がチャーミングだ。
けれども、彼が時々見せる真剣な表情が私は好きだ。
色素の薄い目の色のせいで、時々見せる眉間に少し皺を寄せたような
まぶしそうな表情が好きだ。


そんな表情のほうが凛々しくて好きなんだけどなぁ。
今度、そう伝えてみよう。
Nちゃんとは日ごろ他愛もない話ばかりしている。
日々の出来事だったり、くだらないことだったり、

毎晩かけてきてくれる電話は、まぁ、半ば義務感だからなのか
そんなに盛り上がることもないし、ただ声が聞けてうれしいなと
お互いが思っているだけだ。
それに、彼は声をひそめて喋るのでとても聞き取りにくい。
(声をひそめることには、何だかなぁ・・・と思う)
そういうわけで、電話で長話することはあまりない。

週末の金曜日の夜、逢うこともあって、
その時は大概、私のオフィスに近い喫茶店で数時間
話し込むので、まぁ、そりゃあ深い話も浅い話もたくさんする。

ここのところ、私もNちゃんも忙しくタイミングが合わないので、
金曜日の夜に逢うことは一か月以上ない。

となると、なかなか深い話をするチャンスがないのだ。
デートでドライブしているときには、あまり深い話はしないし。

こないだの日曜日は、珍しくゆっくりとお茶をして、色々と話した。
「初めて逢ったときのこと、覚えてる?」
Nちゃんが聞く。

「覚えてるよ。どんな話しをしたっけか忘れちゃったけど。」

「オレは覚えてるよ。姫ちゃん、仕事の話をしてた。」

「そうなんだ~。だって、Nちゃん”オレは口下手だから”って
全然喋らなかったでしょ。私も話をしなきゃ、って頑張ったんだよ。」

「オレと逢えて良かった?」

「良かったよ、もちろん。」

「何でオレのこと好きになったの?」

「う~ん、穏やかだし、優しいし。」

「・・・でも姫ちゃんの周りにはいいオトコがいっぱいいるでしょ。」

「そうかな。そうでもないよ。」

「そうでもあるよ。だから、オレでいいのかなぁ~って。」

そして、Nちゃんとたくさん話をした。
お互いの気持ちや色々なことを。



その夜、Nちゃんから届いたメールには
「今日も逢えて嬉しかった。
姫ちゃんに出逢えて良かった、って今日改めて思ったよ。」
とあった。



お互い、今まで歩んできた道も全然違う。
お互いのことをほとんど知らないといっても過言じゃない。
これからどうなるのか、どこへゆくのか分からないけど、
穏やかに時が過ぎていけばいいなと思っている。