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姫日記

恋する気持ちを持ち続けていたい姫の日記です。

恋とか愛とか、一体これは何なんだ。
独りの寂しさを紛らわすつもりが、
かえって、寂しさを増幅させるだけじゃないか。

何度も同じことを繰り返して、
何度も辛酸を舐めてきているのに、
なぜ学習できていないのか。

ずっと以前に、
ひろとお別れしたら、もう恋はしない、出家する。
私はこう言った。

ゴールのない恋、
私はどこを目指せばいいのか。
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「君は僕のライフワークだよ。」
ひろはいつも私にそう言った。

そして私も、
「私のライフワークはひろ!」と、返した。

そう、私は、一生ものだと思っていたライフワークを失ったのだ。

私は、生来無趣味で、一人の時間を過ごすのが苦手だ。
確固とした目的があること、例えば映画を見に行くとか、
洋服を買いに行くとか、目的が確かなことについては、
どちらかと言えば、一人のほうがいい。
自分の思うままに、移動し、時間を楽しむことはできる。

けれども、漠然と時間があるときには
どうにも一人で過ごせない。
それで、「独りぼっち」だ、という孤独感にさいなまれて、
居ても立っても居られなくなる。
で、どんどん堕ちていく。
私は独りぼっちなんだと。

独りじゃないということを確かめるために、ひろには
相当な我儘を言った。
私の我儘は、いわば、私に対する愛情の深さを確かめるための
手段だった。

だから、いつもいつも確かめてばかりいた。
私のこと好き?
どのくらい?
どんなふうに?
ずっと?いつまでも?

そして、お互いをライフワークだと言い合った。



そうか、私には今、ライフワークがないのか。
街を歩けば、そこかしこにひろとの思い出が散らばっている。

このエスカレーターを降りたところで、ひろが待っててくれたとか、
この喫茶店でこんな話をしたなとか、
ここを歩きながら、ものすごくケンカしたんだったとか、
ここでひろに置いてけぼりにされたんだとか、、、


あの日以来、ひろとは会っていない。
偶然に街で会うこともない。

すぐ近くにいるはずなのに、ものすごく遠い人。

オフィスの外を歩くと、ひろが居るんじゃないかと、
つい身構える。
期待しているのか、拒絶しているのか、
どちらなのか、自分でも分からない。

ただ、寂しそうに老いていくひろを見るのは怖い。
どうせなら、きれいな女性と歩いていてはくれないだろうか。


そうすれば、少しは後ろ髪が引かれるかも。


ひろのとの思い出を上書きしたり、あるいは重い扉のついた
倉庫にしまっている自分が、どうにも虚しい。



今日はとにかく虚しい一日だった。
姫日記を読み返していた。
ここに引っ越してくる前からのものを含めて、過去数年分を。

長らく読み返せなかった2010年の分も。
この年は、ひろ以外の人に心を移して、結果、
たくさんの人を傷付けてしまった。

だから、怖くて怖くて読み返せずにいた。

「愛は難しい」とずっと思っていた。
愛するということは、とても繊細で、
たやすく口にすることではないと思っていた。

でも、そう思っていることが、そもそも
私の傲慢さだったような気がする。
私の愛は崇高なんだ、と。


今、新しい恋が私の目の前にある。
愛は難しいと思っていた私に、その人は
「愛してる、愛してる。」と、いとも簡単に言う。

その人は私を静かに、穏やかに包んでくれる。
こんなにも穏やかな人がいるのだと、私に教えてくれている。